No.176 2007年5月1日
(社)東京都獣医師会
動物診療所廃棄物を適正処理
東京都医師会の推進事業に準じ、各支部ごとに実施へ
既報の通り、(社)東京都医師会は、(社)東京産業廃棄物協会(実施団体は東京医療廃棄物処理協同組合)、(財)東京都環境整備公社と共に、三者一体による医療廃棄物適正処理推進事業を実施中であり、関係各方面から高い関心が寄せられている。
(社)東京都獣医師会では、先ごろ東京都下で発覚した不法投棄事件に絡み、一部獣医師が廃棄物処理法違反で書類送検されたことを受け、廃棄物処理に関する検討を行ってきた。その結果、各支部ごとに参加者を募る形で、前述の適正処理推進事業に準じたシステムを採用する方針が確認された。
既に、事業実施母体の関係者らによる説明会が各支部で行われているところであり、既存のシステムとの調整が始まっている。
(社)全国動物薬品器材協会
研修会資料に医療廃棄物問題
7月開催予定の研修会から使用
獣医師会における廃棄物処理への動きが活発化する中、動物用医薬品の販売を手がける企業などで組織する(社)全国動物薬品器材協会でも、医療廃棄物問題への関心が高まっている。
同協会では、会員各社の販売員を対象に研修会を実施しているが、その際使われるテキストで医療廃棄物問題を取り上げる。医療廃棄物関係の法律解説や、処理の実際などを盛り込み、本年7月に開催を予定している研修会から使用される。
◎東京都医師会・医療廃棄物適正処理推進事業の現況◎
東京都医師会・医療廃棄物適正処理推進事業は、現在5つの医師会で実施されている。そのほか、今後実施が予定される地区、説明会が既に行われている地区などは下記の通りとなっている。
【実施地区医師会】
葛飾区医師会、足立区医師会、新宿区医師会、江東区医師会、小石川医師会
【実施予定地区医師会】
板橋区医師会、豊島区医師会、北区医師会
【説明会実施地区医師会】
多摩市医師会、武蔵野市医師会、江戸川区医師会、日本橋医師会、浅草医師会
【説明会実施予定地区医師会】
田園調布医師会、大森医師会、目黒区医師会、福生市医師会、西東京市医師会、
中央区医師会、すみだ医師会
王道を唱えて歩む裏の道
名だたる大企業の役員が、連日のようにテレビ画面で頭を下げお詫びをしている様(あえてザマと言おうか)や、新聞にお詫び広告が並んでいる状況は、異様であるだけでなく、何かマニュアルでもあるのではないかと思えるほど画一的で、誠意のカケラすら見えないと感ずるのは私だけではないだろう。
昔から社会全般を通じて隠蔽体質があるとはいえ、それが公害、薬害、医療過誤をはじめとして、欠陥商品や詐欺的行為の横行となり、安心・安全が前提として成り立つ社会生活を脅かすまでに至っては、「隠蔽体質は人間の業」などと割り切るわけにはいかない。
廃棄物処理業界は、残念ながら世間的にも不信感が強く、適正処理を唱えても疑心暗鬼で見られてきたのが現実である。しかし、最近では産廃業者など可愛いもの、との声が多少なりとも説得力が出てきたような気がしてきた。だからといって、産廃業界を全面的に擁護するわけにもいかず、このような状況が続いているのは悔しい限りである。
「コンプライアンス」やら「ゼロエミッション」やらと叫び、環境に優しい企業であることを声高に唱えておきながら、裏の道をコソコソと歩んで儲けている様子は、心悪しき強者、心正しき弱者を絵に描いたようで、今後も当分は続くだろう。